第6章 6話
つーちゃんが頑張ってメイクとか
洋服選んだりしてるのみて
慌てふためいてるのが愛おしくて思わず頬が緩む
「つーちゃん。俺一瞬出てくるけどゆっくりしててね。」
頭を撫で一撫でして家を出て二宮家へ
なんでか駐車場を分け与えてくれていつもそこに自車置いてるからそれに乗り込む
軽く走らせてつーちゃん思い浮かべて
あの様子だとまだバタバタしてんだろーなって
近所のパン屋に向かっていくつか買って
つーちゃんの元へ
「どうしたの?これ」
「朝飯。パン買ってきた。…後で食お」
つーちゃんの背後へ座ってそっと櫛を奪い取る
頑張ってやってくれようしてたヘアアレンジはなんだかあらぬ方向へ向かいかけてたからそれを優しく解かしてヘアアイロンで真っ直ぐに
ゆりのおかげか職業のお陰か多少はやり方を知ってて良かった
「……ありがとう。でもなんでずっとニコニコしてんの?」
ご機嫌な俺に不思議そうな顔をするつーちゃん
「いや?別に?」
だってね?
俺の為に普段しない事頑張ってくれてるつーちゃんが可愛くて、可愛くて
車内
「んじゃ行くか!」
サングラスをかけて、ドライブでもしよう!と車を走らせる
隣に座らせたつーちゃんはなんだかそわそわキョロキョロしてて
「…ねぇ。秋くん、、、デートって。何するの?」
あ、そうか
それでそわそわしてたのか
「もしかして。デート。初体験?」
「………はい」
今度はもじもじしだして
思わず連れて帰ってしまおうかという思いを片隅に追いやる
「んじゃ。デートの王道。してみる?」
そう言って連れて行った先は
「水族館なんて。小学生ぶり!」
「ここ、室内だけの水族館でさ。派手なのはないけどつーちゃん派手より落ち着く方が好きでしょ?」
つーちゃんの手を握って連れて行く
前にね
二宮夫婦があまりにも外出しないから
なんか行きやすそうなデートするところないかなって色々調べたときに見つけた穴場スポットで
都心部から離れてないけど平日は比較的過ごしやすいくらいには人もまばらで
あー。
結局あの2人に言っても行かなかったんだよな。
とか色々思い出した