第5章 籠✳︎
唇の凹凸を確かめるかのように、彼の唇がさやかの唇の上を上下する。
「唇、柔らかぃねぇ…」
童磨はごくりと喉を鳴らすと、自身の唇をぺろりと濡らした。
「あっ…あの、…こういうことはっ、」
「ん?どうしたの?」
「好きな…ひと……とっ」
「はははっ、やだなぁ…さやかは俺のことが好きじゃないの?俺はさやかのことがこんなに好きなのに」
「教祖様……っ」
再び噛み付くように唇が降ってくる。
いつのまにか両手は頭上で纏めて抑えられており、感情の震えと共に指先が揺れる。
唇が唇を食べ、ぬるぬるとした舌がさやかの口の中に侵入する。
「んっ…!ぁふ…っぅ」
舌は絡まるようにさやかの舌を抱きにきて、さやかは反射的に舌を引っ込めようとする。
(なにこれ……っこわいっ)
顔に全身の熱が集まってきて、目尻に涙が溜まってくる。