【ハイキュー!!】矢印の先に、俺(私)はいない【R指定】
第13章 Beyond the Broken Line
黒尾は確信した。
その確信が甘く、狂おしく黒尾の胸を満たした。
ソファの上には、黒尾の低い息と、仁美 の寝息、そして水音だけが静かに溶けていた。
研磨は片付けをしながら、黒尾に「仁美を寝室に連れて行って」と声をかけた。
黒尾は名残惜しそうに仁美の唇からゆっくり離れる。
そして、酔って力の入らない仁美の身体を、壊れ物に触れるようにそっと抱き上げた。
寝室へ向かう足取りは、ただ愛おしさだけを滲ませていた。
ベッドに仁美をそっと横たえると、黒尾はその名を囁きながら、ふたたび仁美に覆いかぶさる。
しばらくして、リビングの片付けを終えた研磨が静かに寝室へ入ってきた。
その瞬間、彼の視界に入ったのは、黒尾が仁美の服の中へ手を滑り込ませている光景だった。
「仁美…。」
黒尾は仁美の名前を呼びながら舌を絡ませて、仁美の服を剥いでいる。
「……クロ…。意識がない時はダメでしょ…。」