• テキストサイズ

【ハイキュー!!】矢印の先に、俺(私)はいない【R指定】

第13章 Beyond the Broken Line


頬、口元、額、また頬。

恋しさを確かめるように、途切れず続くキス。





研磨は黙ってその光景を見ている。





黒尾は、眠る 仁美 の小さな吐息を聞きながら、まるで失っていた3年分を埋めようとするみたいに、やっと触れられた 仁美 を静かに、しかし執拗に堪能し続けた。





研磨は 仁美 の鞄からスマホを取り出し、テーブルの上に置いた。





眠ってぐったりしている 仁美 の指先をそっと掴み、指紋認証を解除する。




画面が開くと、研磨はすぐにメッセージアプリを開き、淡々とスクロールしながら、その内容を確認する。




そしてほんの僅かに、口元が歪む。

笑っているのか、呆れているのか分からない表情で。




「……そっか。」

小さく呟き、研磨はスマホを静かに閉じた。





リビングに戻り、片付けを再開する。

すると、黒尾と 仁美 がいるソファのあたりからくちゅ、…ぴちゃ… と濡れた音が聞こえてきた。






研磨は片手を止めずに、ちらりと視線だけを向ける。


/ 299ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp