【ハイキュー!!】矢印の先に、俺(私)はいない【R指定】
第7章 Obsession
その手つきは、優しいのに、決して逃がさないみたいな触れ方だった。
「でも、忘れんなよ。」
黒尾の額が、そっと触れた。
「仁美の答えがどうなっても……俺は、もう手を離す気ないから。」
そう笑いながら言う黒尾に仁美は目眩がした。
体の芯から縛り付けるような目線と言葉。
黒尾は一瞬目を伏せたあと、いつもの笑みに戻った。
「俺らすげぇ格好してるな。」
「あ……うん、そうだね…。」
黒尾に言われて、仁美はあらためて自分の今の姿に顔を俯かせた。
サッと自分の胸を手で隠した仁美に、黒尾は目を細めた。
仁美の背中にあった手は、スラリと腰へと移動した。
その艶めかしい動きに、仁美の腰がビクッと跳ねた。
「早く仁美を抱きたい。」
腰を掴まれ、グッと黒尾に引き寄せられる。
途端にまた熱い空気が2人の間に溢れた。
「仁美、早く抱かれて俺のモノになって…。」