【ハイキュー!!】矢印の先に、俺(私)はいない【R指定】
第6章 No One’s Yours
研磨はもう一度仁美を押し倒すようにして覆い被さり、深いキスを交わす。
仁美のスマホが震えたのは、家に帰ってからだった。
《ごめん。戻れると思ってたけど––––。》
黒尾からのメッセージ。
続く言い訳は頭の中に入ってこなかった。
仁美はしばらく画面を見つめ、普段と同じスタンプを一つだけ送った。
怒っていないふり。
何もなかったふり。
知らないふり。
傷付いていないふり。
でも、もうすべては変わってしまっていた。
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