第22章 恐怖
どうやら刀鍛冶の里は
鬼に襲撃されないように里の存在を隠しているらしく、隠の人達が背負って連れて行くとのこと。
途中で何人かの隠とバトンタッチして
目的地まで向かうと教えてくれた。
『じゃあ炭治郎くん、気を付けて行って来てね!
鋼鐵塚さんによろしく。』
炭「はい!」
『それと、あんまり無茶はしない事。
炭治郎くんの体、まだ本調子には戻ってないでしょ?』
炭「あ、はは…。傷が癒えるまでは大人しくしてます。」
『それがいいよ。
…いってらっしゃい、炭治郎くん。』
炭「はい!行って来ます!!」
明るく返事をしてくれた炭治郎くんが
隠の人に背負われて走り去って行き
その姿が見えなくなるまで見送った私は
蝶屋敷の中へ戻ろうと体の向きを変えると…
『…!!え、え…?冨岡さん…!?』
炭治郎くんが去って行った方とは逆の方向から
こちらの方に向かってくる人影が見えて…
絶対見間違えなんかじゃない、
冨岡さん本人だ…、と確信した私はすぐに駆け出した。
全力で一気に地面を蹴った事で
冨岡さんとの距離は一瞬にして縮まり、目の前には愛しい人の姿があって…
顔を見ただけで泣きそうになるくらい嬉しくなった私は、冨岡さんの胸に飛び込んだ。
「っ、…、どうした?」
『会いたかったんです…、すごく…。
手紙のやり取りはしてても
やっぱり恋焦がれちゃって…。
だからこうして会いに来てくれて嬉しいです…。』
「…俺も、同じ気持ちだ。」
『え…?っ、…!』
聞き返した瞬間すぐに
冨岡さんの手が私の背中に周り
ギュッと体を密着させて抱き締めてくれていた。
「お前から手紙が届く度、
顔を直接見たくて仕方がなかった…。
に…、会いたいと思っていた…。」
『っ、冨岡さん…』
「時間が経てば経つほど
お前を慕う気持ちが大きくなっていくんだ…、
…いい加減、早く責任を取れ。」
『はっ…?せ、責任って…?』
…また言葉と説明が足りないせいで
冨岡さんの言ってる意味が分からない。
責任って何…?
責任を取るにしても、どうすればいいの…?