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《冨岡夢》恋い、慕う[鬼滅の刃]

第13章 浮名




『あの、西口さん…?
慕ってるというのは
私に憧れてるという意味で合ってますか…?』


西「えっ…、ち、違います!
あ、いや…、間違ってはないな…」




…いやいや、どっちよ。



西口さんの言いたい事がいまいち分からない私を
他の隊士達も呆然、とした様子で見ていて

どうしてそんな顔をされているのか
全然分からなかった。





『えーっと…
皆さん任務の帰りなんですよね?
良かったら蝶屋敷で休んで行きますか?』



私が質問をしたことで
微妙な空気が流れているのに耐えられなくて
西口さんや他の隊士達に声を掛けると…




西「あ、あのっ!さんの事は
勿論憧れていますし、尊敬もしてます!!
でも…お慕い申し上げている、というのは…
別の意味、で…」


『え、そうなんですか…?
すみません、勉強不足で…』




…確か蝶屋敷に辞書があったから
後で調べてみよう、と思っていると、





西「俺っ…、さんが好きなんです…!!
鬼殺隊の仲間としてではなく…
1人の女性として!!本気で想ってます!!」


『っ、え……、え、え…?』





西口さんが私を好き…?



それって
私が冨岡さんの事を好きっていうのと同じってこと…!?





西「蝶屋敷に手土産を持って通っていたのも…
貴方に会いたかったからなんです…。
俺の気持ちに…応えてくれませんか…?」


『ぁ…いや……、あの……』





…西口さんの気持ちは、純粋に嬉しいと思った。




でも私は…、冨岡さんの事が好きだから…

西口さんの気持ちには応えられない。




西口さんの想いに全然気付かなかったことや
自分の気持ちを真っ直ぐぶつけてくれたことに申し訳なさを感じるけど…





…どうしよう。

なんて言って断るのが正解か分からない…。





好きな人がいる、恋人がいるって言ったら
誰の事なのか聞かれるに決まってる。


冨岡さんと恋人になった事は
まだ誰にも話してないし、私だけが勝手に話しちゃっていいのかどうか分からない…


それに、冨岡さんは私との関係を
あんまり他の人達には知られたくない、と思ってるかもしれないし…




ちゃんと事前に
冨岡さんに聞いて確認しておけば良かった…と
私は後悔しながら頭を抱えた。



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