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Winner【サイバーフォーミュラ・加賀】

第15章 誘われた夜


「実は…」

そうして昨日のミーティングでの事を加賀に話した。怒られるかもしれない、どうしてそんなことになってんだって言われるかもしれない…それでも雅は加賀に伝えなくてはいけないような気になっていた。

「…そか」
「あの、ごめんなさい…でも加賀さんの事もあるし…勝手に色々というのも嫌うかなって思って…」
「別に話してもいいさ。俺はわざわざ話す必要はねぇとは思ってるけど、きかれりゃ答える。てかいつかは今日子さんにもしっかりと話さないといけねぇんだろうけど…」
「…そっか…」

ホッと胸をなでおろした雅。

「どこから漏れたかわからないからって思われてもと思って…」
「別に悪い事じゃねぇよ。そうだろ?」
「…加賀さん…」
「それと俺からも」

そういえば加賀は一瞬真面目な表情に変わる。

「…あの…」
「今夜の食事、二人じゃねぇんだ。あと他に二人いる。」
「え、っと…」
「新条とミキちゃんってわけじゃねぇし、他のメンツなんだけど。」
「誰…とかってきいていいの?」
「あぁ、別に、会うし。…グレイとフィルだ」
「…ぐ、グレイさん…フィルさん?…って…えと…」

頭の中で慌てて引き出しを開けてみるものの、思い当たる節がない雅は小さく『ごめんなさい…』と謝った。

「謝る事じゃねぇさ。俺専属のメカニック。ほら、前話したことあったっけか、アメリカに戻るって言った時に一緒に行くメンツ」
「あ、うん、グレイさんは聞いた…」
「それとフィルっていう奴もいる。」
「…その二人って事?」
「あぁ。」
「……え、なんで?!」
「なんでって…クス…雅の事話したら紹介しろって言われた。」

ふわりと笑う加賀の表情にどきんと胸は跳ね、雅は加賀の方にもたれる様にすり寄った。

「ありがと…」
「別に?知ってるやつもいる方が何かと都合もいい」

そういうと再度体を離してゆっくりとキスを交わすのだった。
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