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Winner【サイバーフォーミュラ・加賀】

第5章 事故、そして…


そして次のGPの場所に移動する。当然ながらチームごとでの移動となる為、その間は他のメンバーには会えない。今までも何度かあった。

「はぁ…なんていうか…」
「『加賀さんに会いたいなぁ…今頃何してるのかぁ…』…って?」
「あ、…すかちゃん?!」
「だってそんな顔してるもの。」
「……だって…」
「それならメール、してみたらいいんじゃない?」
「…ウザがられないかな…」
「大丈夫でしょ。」
「…いれて…・・みる…」

そうしてスマホを取り出した瞬間だった。

「…ッッえ、ま…って…?!」

鳴りやまない着信音。ディスプレイには『Kaga』の文字…

「もしもし…」
『お、出た』
「そりゃでますよ…えと…どうかしたんですか?」
『んー、ちょっとさ?ミキちゃんに頼まれて』
「ミキさんに?」

突然の加賀からの電話。そこで出た言葉は『ミキさんからの頼み事』というのだ。

「…それで…なんでしょうか?」
『向こうに付いたら食事でもどうかって』
「えっと…それって私とミキさんが、ですよね?」
『まぁ、あとは俺と新条?』
「四人で、ですか?」
『そ、でもこっちは都合付くけど、雅ちゃんだけチーム違うからどうしようかって話になって…』

そういわれても言っても雅自身一番ある意味暇な役割だ。ミキはメカニック…後の二人はドライバー…

「私は恐らく大丈夫です…」
『ならそう伝えておくわ。サンキュー』
「あ、あの…加賀さん…」
『ん?』
「それだけ…ですか?」
『そ。メール打ったんだけど面倒くさくなってよ?電話にした方が手っ取り早いだろってなって…』

そうして小さく笑う声も聞こえながら、じゃぁまた近くなったら連絡すると言われて切れた。

「…で?何のお誘い?」
「ミキさんが…食事にどうかって…」
「へぇ?」
「で、ミキさんと新条さんと加賀さんと…私…でって…」
「それをミキさんからじゃなくてッていうのも粋よねぇ…」

そう笑っていた。
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