第4章 2人きりの時間
それから夕飯に向かう二人。その時だ。
「…そういえば明日、雅ちゃんも行くでしょ?」
「え?何かあったっけ…?」
「えー、クレアさんも言ってたじゃない。懇親会。」
「こ、んしんかい…?」
「そう、もしかして…忘れてた?」
「すっかりと…え、どうしよう…」
そんなところにクレアが修と一緒にやってくる。
「どうかしたの?二人そろって」
「クレアさん、あ、今日は…なんというか…」
「その様子だと一緒に過ごせたみたいね」
「はい、あ、じゃなくて…あの…明日の懇親会って…」
「えぇ、予定通りだって聞いているけど?」
完全に詰んだ顔をしている雅にくすくすと笑うクレア。レンタルならホテルで貸してくれるはずよ?と助言をもらった。
「…え、レンタル…?」
「そうよ、知らなかったかしら?」
「知らなかった…行ってみようかな…」
「よければ一緒に行っても?」
「いいんですかぁ?」
半分泣き出しそうな表情で感謝を伝える雅。
「私も一緒に見て見よっかなぁ」
「あすかはあるだろう」
「兄さん…でも雅ちゃんのドレス見てみたいじゃない」
「そういってお前も新しいの新調するつもりなんだろう」
「そんな事、あるわけないじゃない!」
「クスクス…」
笑いながらもクレアは一緒に行きましょうよと誘っていた。
「…修さんも行きます?」
「俺はいい」
「あらそう?」
「…あぁ」
「ならみんなで一緒に新調しちゃいましょうか!レンタルだけど」
嬉しそうに笑うクレアに修は頭を抱えていた。