第30章 初めての買い物
「んじゃ、片付けするか」
「ん!そうだね」
そう声をかければ、手分けして片付けに入っていく。嬉しそうに一つずつ包みを開けていく雅。
「…あれ、この紙袋、なんだろ」
「ん?なんかあった…って…ッッ」
しかし加賀の止めるのが一歩遅く雅は袋の中身を見ていた。
「…ッッ…ごめ…見られたくなかった奴だよね…」
そのままこと…っと横に置いて雅は謝った。袋の中にはコンドームの箱。気恥ずかしくも小さくため息を吐く加賀と戸惑いながらも言葉少なくなった雅。そんな相手に加賀はそっと近づけばトン…っと後ろから凭れた。
「…その…もうねぇから買ったんだ」
「そ、っか…」
「すぐ抱きたいとか…そういうんじゃねぇんだけど…その…悪い…」
「謝るのヤダ…」
「雅?」
「…謝られたら…嬉しいって言いにくくなる…」
「…雅」
くっと抱きしめる腕に力がこもる。するっと加賀の右手も胸元に移動してきた。
「…ン…城く…ん…」
「少しは我慢も必要だって解ってんだけど…これじゃ俺のが相当ガキ見てぇだな…」
「片付け…」
「後でやろ…?」
そう言えば冷蔵庫にとんっと雅を抑えた加賀。ゆっくりとキスが降ってくるその感覚に雅もこたえるかのように加賀の首に腕を回した。
「…ン…チュク…」
もうどちらからともなく舌が互いの口内に入っていく。舌先が触れ合えば焦らす様に弄ぶ加賀。頬を包み込んでいた手も腰に回り、片方の手は服の裾から入り込んで直接肌を撫でていった。