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Winner【サイバーフォーミュラ・加賀】

第26章 約束


「てめ…何しやがる!!」
「そっちこそどういうつもりよ!」
「ふざけやがって!!」

記者はグイっと間合いを詰めてくる。それでも雅は呆れたかの様に見上げて話を遮った。

「…あなたのがよっぽどダサいじゃない。」
「ぁあ?!誰に向かって口きいてんだ!!」
「だってそうでしょう?!真実を知らない、それでいて自分の都合のいい様に話を持っていく、それにおこぼれですって?舐めたこと言ってるんじゃないわよ!」
「だって間違っちゃいねぇだろ。それに…女に守ってもらってクソだっせぇなぁ…アンリちゃん」
「…本っと、人の気持ち逆なでするの大好きね…」

そう言って雅が右手を振りかぶった時だった。その手を修が止める。

「…真坂」
「ッッ…オーナー?」

そしてさらに後ろからも声がした。

「…つぅか、見てりゃ気持ちのいいもんじゃねぇな…たく」
「加賀…」
「うちのクルーが失礼をしたようだ。」
「違うんです!だって…!」
「それでも逆にうちのドライバーに対しての侮辱があったようだが?」
「ま、あと余談だけど、」

腰に腕を回した加賀がくっと引き寄せた。

「俺の女へ売られた喧嘩は俺が代わりに買うけど?」
「…ッッ」

周りからの注目もあり、その記者はそそくさと逃げる様にしてその場を去っていく。

「…無茶し過ぎだ、真坂」
「でも…」
「アンリに対しての侮辱が許せなかった、と」
「…それだけじゃないんですよ…」
「ハァ…大体予想は付くが…」
「私のはいいんです。でも…アンリの事お情けのグランプリだとか…さすがにひどすぎます。」
「…わかった。あとはこっちで対処する。加賀君、」
「んぁ?」
「君と真坂に関することは、君に任せていいかな?」
「あぁ、初めからそのつもりですよ。」

そう返事をして加賀はフッと雅に笑みを返していく。
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