第6章 しょうじょ
「〜マズイわ!マズイわ!!主!しっかりして!!〜」
そう言いながら、光属性の猫の召喚獣であるミルアは前足をタン!と床叩くと光の結界がマキアを包む
だが、すぐに張られた結界にヒビが入るのを見て、バスルームのドアを魔法で開けたミルアは驚き
「〜嘘でしょ??待ってて!魔族!呼んでくるから!〜」
そう言いながらバスルームを出たミルアを見たマキアは目を閉じた
バスルームを飛び出して広くいつもと違う部屋にビックリするミルア
「〜魔塔でも侯爵邸でもないじゃない!?ここ何処よ!!〜」
とシャー!としながら悲鳴交じりの声を上げる
ふと、少し行った先に知らない気配を感じて
小さな身体で走り見ると、また広い部屋に繋がってるのを見つける
「〜ここなの?なんなの?ここ!〜」
そう文句を言いながらも知らない場所とちょっと怖い気配を感じながらも飛び入る
「〜ねぇ!!誰かいるの?魔族いるのー??〜」
そう大きな声で呼び掛けながら部屋の中を歩いていると、高めの背もたれのソファーを見つけて飛びつき登る
「〜ちょっと!!魔族いるんじゃないの??出てきなさいよ!〜」
「なんだ??猫?」
低い声がして肩をビクッと震えるミルアが振り返ると
髪から水をポタポタ垂らしながら首にタオルをかけていて、傷だらけの上半身裸に黒いシルクのズボンを着ているギルヴァがキッチンから出てきた。
シャワー浴び終えて水を飲んでいたのだ。
角を見て身体が大きなギルヴァにミルアは全身の毛を逆立てながら
「〜きゃー!!!出たー!!!魔族!!〜」
「は?ケットシーか?なんでホテルに?」
「〜はぁ!?ケットシー?あんな魔獣と一緒にするんじゃないわよ!!〜」
「違うのか??迷子?」
「〜迷子なわけ!!……いや、迷子かしら……〜」
反抗的かと思ったら考え込むミルア
その言動に首を傾げるギルヴァ