【呪術廻戦/五条悟R18】── 花冠の傍らで ──
第3章 「咲きて散る、時の花 前編」
「ちょっとー」
先生がわざとらしく声を上げて、ぴしゃりと指を鳴らした。
「は確かに戦闘はまだまだだし、任務のあと夜一人でトイレに行けなくなったり、ピーマンが未だに食べられないけど――」
(先生!? なんでそのこと知ってるの……?)
(野薔薇ちゃん!? 野薔薇ちゃんなの!?)
(しかも、なんで全部ちょいちょい恥ずかしいやつなの!?)
恥ずかしさで頭がパンクしそうになる。
俯いたまま、必死に耳をふさいで現実逃避しかけた、そのとき――
「でも、可愛いし、真っ直ぐで、優しくて、仲間思いで――
誰かのために寄り添うことができる。僕にはない強さがある子だよ」
落とされたその一言が、心に優しく灯る。
(私なんか、って思ってたのに。こんなふうに言ってもらえるなんて……)
嬉しい。泣きたくなるほど。
うつむいていた視線をそっと上げると、
先生は、にやりと笑ってこう続けた。
「あ、おっぱいは今、僕が育ててるところだから♡」
その瞬間、背後からするりと腕がまわって、先生の手が私の胸をもみ出した。
「きゃ、ひゃあああっ!?!?」
「どこ触ってるんですか……っ!!?」
私は顔を真っ赤にして、先生の腕をバシバシ叩いた。
「僕の手のひらにすっぽり収まる、このミニマム感……育てがいがあるよね」
「せ、先生……! それ、ほぼけなしてますからっ!!」
「えー、“伸びしろ”があるって言う意味だよ?」
先生はまったく悪びれず、なおも揉み続ける。
「ちょ、せんせ、やめ……っ、あ……」
うっかり、小さい甘い声が漏れてしまった。
慌てて口を押さえて、五条さんを見ると――
「……っ!?」
五条さんのこめかみがぴくりと跳ねた。
その場に変な空気が流れる。
先生はそんな様子をちらりと見て、ようやく私の胸元から手を離した。
「……羨ましい?」
その問いかけに、五条さんは一瞬「は?」って顔をしてから、わかりやすく耳まで赤くなる。