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【呪術廻戦/五条悟R18】── 花冠の傍らで ──

第3章 「咲きて散る、時の花 前編」


「……え?」

 

思わず、私は目を開けると、そこには――


 

さっきまで私の視界をふさいでいた五条さんの後ろに、ひとりの男の人が立っていた。

 

「先生……!?」

 

目隠しに、黒い制服。
この声、この気配、この“余裕”――間違いない、五条先生だった。

 

「え、なにこれ。どういう状況?」

 

先生は片手をポケットに突っ込んだまま、軽く首を傾けて笑っていた。

 
私は慌てて身を起こす。
五条さんも突如部屋に現れたその姿に目を見開き、ばっと振り返る。

 

「……え、先生って……マジかよ!?」

 

部屋の空気が一気に騒がしくなる。
でも、先生はまったく動じた様子もなく、
私の前まで来ると、すっと手を差し出して微笑んだ。
 


「、迎えにきたよ」

 

その一言で、目頭がじんわりと熱くなる。
何もかもがぐちゃぐちゃになっていた気持ちが、たったそれだけで、たった一言でほぐれていく。
 

先生はそのまま、まだ固まっている五条さんに目を向けた。
目隠しの奥でじっと観察するような間を置いてから――

 

「変身の術式とかじゃなくて……」

 

肩をすくめて、吹き出すように笑う。

 

「うわー、ほんとに17歳の僕じゃん。やば。ウケる」

 

先生は目隠しの奥でふっと笑うと、ぽんと手を打った。

 

「よし、せっかくだし記念に写真撮っとこっか。三人で」

「……は?」「……え?」


 
私と五条さんが、同時に声を上げる。

 

「だってこんな状況、なかなかないじゃん?」

 

そう言って、先生はスマホを取り出すと、器用にインカメラを構えて――

 

「はい、チーズ!」

 

パシャッ――

 

「あ、目瞑ってる。もう一枚ねー、いくよ、3、2、1――」

 

パシャッ!


 
「うん……いいね。保存、保存」

「後で硝子に見せよっと」


 
満足げにそう呟いた先生は、スマホを指でスワイプして、ニヤニヤしながら写真を確認している。
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