【呪術廻戦/五条悟R18】── 花冠の傍らで ──
第3章 「咲きて散る、時の花 前編」
「に慕われてんのは……わかったわ」
ぼそぼそとした口調は、普段の横暴な五条さんとは違っていて。
まるで、初恋に戸惑う男の子みたいな顔をしていた。
(……え、可愛い……)
脳内にふわふわした何かが充満する。
どうしよう、いまの五条さん、めちゃくちゃ……ずるい。
「」
ふいに視線を戻した五条さんが、距離を詰めてくる。
私の名前を呼び、真っ直ぐにこちらを見て――
次の瞬間、両手首を掴まれてぐいっと引き寄せられた。
「きゃっ……!」
そのままベッドの上に、私は倒れ込むようにして背中を預ける。
気づけば、五条さんが私の上に覆いかぶさっていた。
視界いっぱいに白い髪が揺れて、ほんの数センチ先に彼の顔がある。
掴まれた手首から、五条さんの熱がじわじわと伝わってくる。
「……あの、五条さん、これは一体……?」
必死に言葉を探すけれど、喉が乾いて声が出ない。
そのうちに、彼の指先がそっと私の頬に触れた。
「男と女が、部屋にふたりきりでいるんだから――」
五条さんの声が、耳のすぐ近くで低く響いた。
「やることは一つ、だろ?」
「……っ、え……?」
何を言われたのか、一瞬理解できなかった。
でも、彼が企んだように唇の端を上げたその顔を見て、脳がフリーズする。
「……や、やるとは……?」
かすれるような声で問い返すと、五条さんは小さくため息をついて、
「セックスに決まってんだろ」
さらっと、とんでもないことを言い放った。
「~~~~っっ!!」
思考が一気に沸騰する。
頭の中で警報みたいに何かが鳴って、顔がぶわっと熱くなるのが分かった。
「ちょ、ちょっと待って!? なんでそうなるんですか!?」
叫んだ私を見下ろして、五条さんは小さく笑った。