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【呪術廻戦/五条悟R18】── 花冠の傍らで ──

第3章 「咲きて散る、時の花 前編」


「もしかして、先生の悟のこと……好きなのかい?」

「っ――なっ……!」

 

一瞬で頭が真っ白になった。
顔が一気に熱を帯び、うまく息ができない。

 

「っ……え、えっ!? そ、それは……っ!」

 

言い訳しようとするほど、声が上ずっていく。
指先が落ち着かず、スカートの裾をぎゅっと握りしめる。


その様子に、夏油さんがくすりと笑った。

 

「はは……ちゃん、嘘つけないタイプでしょ?」

 

そう言って、ふと横目をやりながら――

 

「悟、可愛い生徒ができてよかっ……」

 

そう言いかけて、夏油さんが動きを止めた。

 
視線の先。
そこには――

 
耳まで真っ赤にして、変な方向を向いてる先生の姿があった。

 

「あれ……?」

 

夏油さんがぽかんと口を開く。

 

「悟……照れてるのか?」

「っ……照れてねぇし」

「いや、顔赤いけど」

「……っうるせぇ!傑!」



顔を真っ赤にしながら、先生が夏油さんを睨む。
だが、すぐに視線がこちらに向けられた。

 

「ていうか! お前が顔赤くするから、俺までうつったんだろーが!」

「えっ!? わ、私のせいですか!?」
 
「悟、ちゃんに八つ当たりするのは良くないよ」

 

夏油さんが呆れたように、けれどどこか楽しげに眉を下げてそう言った。
そして、いつの間にかポケットからガラケーを取り出し、


カシャッ、カシャッ、カシャッ!
 


「ちょ、待――」



連続でシャッター音が響く。
にやにや笑いながら、夏油さんがあらゆる角度から先生を撮っていく。

 

「っ、傑! やめろっ、撮るな!!」

「こんなレアな悟、硝子たちにも見せないともったいないからね」

「はぁ!? そんなことしたらぜってー許さねぇ!」

 

そう叫びながら、先生が夏油さんに飛びかかる。
机と椅子を巻き込んで、ちょっとした騒ぎになっていた。

 

「マジで消せっ! 傑、お前そういうとこだぞ!!」

「事実を記録してるだけだよ、悟」



二人の言い合いはヒートアップするばかり。
椅子が倒れ、机がガタンと揺れ、騒がしさは教室中に響いていた。
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