【呪術廻戦/五条悟R18】── 花冠の傍らで ──
第2章 「咲きて蕩けし、夜の花**」
「へぇ?」
五条が笑いを噛み殺しながら、ソファにもたれかかるように、片肘を背もたれに預けて頬杖をついた。
その様子は、まるで獲物を逃す気のない大型の捕食者そのものだった。
「そ、それじゃ、おやすみなさ――」
は立ち上がると、五条に背を向けて一歩踏み出す。
――すっ
その瞬間、背後から伸びた指先が、逃げかけた手首を確かな力で掴んだ。
「どこ行くの?……ダメだよ、」
その声はやわらかいのに、逃がすつもりがないと告げていた。
掴まれた手首に、びくんと肩が揺れる。
はゆっくりと振り返り、恐る恐る五条の顔を見る。
ゆっくりと振り返ると、五条が微笑を浮かべたまま、じっとこちらを見ていた。
「……な、なんですか?」
「えー? さっきまで、めちゃくちゃノリノリだったじゃん?」
笑いながらも、五条の手は微動だにしない。
は顔を真っ赤に染めながら、首をぶんぶんと振った。
「ち、違います! あれは私……っ、勘違いしてて……!」
「無理です、絶対無理です! 六回なんて、そんなの……壊れます! 死んじゃいます!!」
「だいたい、悟さんにだって無理ですってば! そんなの、常識的に考えて!!」
焦りと羞恥で声が裏返る。なのに、五条の口元はますます楽しげにゆるんでいく。
「ふーん、僕でも、ねぇ……」
「あ……」
自分の言葉が、結果的に“煽ってしまった”ことに気づくのは、数秒後だった。
五条は、にこりとしながら言う。
「僕、そうやって断定されるの、あんまり好きじゃないんだよね」
「……っ」
「証明するしかないじゃん?」
「ちょっ、やめっ――!」
抗議の声もむなしく、五条の手がするりとの腰へと回される。
そのままぐいと引き寄せられ、バランスを崩したが身を翻そうとした瞬間――
「え、ちょ……ちょっと、これ、悟さんの目隠し……⁉︎」
背後から伸ばされた布が、するすると両手首に巻きつけられていた。
が気づいたときには、すでに後ろ手にきゅっと縛られていた。