【呪術廻戦/五条悟R18】── 花冠の傍らで ──
第8章 「アシンメトリー・ナノ・ループ・ビーズ**」
(……やっぱ、見たくねー)
こんなプラスチックの棒切れで、気持ちよくなるなんて。
想像しただけで、どうしようもなくイライラしてくる。
ていうか、こんなの……
僕のより全然ちっさいし。
太さだって、まったく足りてないでしょ。
苛立ちに任せて、持ち手にあるスイッチを押すと。
ブゥゥゥン……ッ!
ただ振動するだけかと思いきや、手の中のディルドは激しい音を立てながら、ウインウインとしなり出した。
(思ってたよりすごいな……これ)
右へ左へ、ぐにゃんぐにゃんと不気味なほど滑らかに曲がる。
「ひぃっ!」
が情けない悲鳴を上げた。
さっきまでとろんと溶けたような顔をしていたのに、今はもう顔から血の気が引いている。
たまご。リス。
じゃあ、次はこの棒で何をされるのか。
ぐにゃぐにゃ蠢く先端を見つめる瞳は、はっきりと恐怖に染まっていた。
(……僕ってほんと、性格悪いな)
さっき「中に入れるのは見たくない」と思ったばかりなのに。
怯えるを見ていたら、いじめたい欲がふつふつと湧き上がってくる。
(ちょっとだけ、入れちゃおうかな)
僕はわざとゆっくり、動く水色の棒をへと近づけた。
すると、弾かれたように体を起こしたが、棒を握っている僕の手をぎゅっと掴んできた。
「……?」
その小さな手が、小刻みに震えている。
ぽろりと、その目から涙がこぼれ落ちた。
「……やっ、やだぁ……っ。先生が、いい……っ」
「おもちゃなんて、いや……。先生じゃなきゃ、やだぁ……」
僕を見上げる濡れた瞳。
懇願するような、甘い声。
僕以外のものを拒絶して、僕だけを欲しがっている。
(……なにそれ。めちゃくちゃ嬉しいんだけど)
のその言葉だけで、僕の感情は簡単に塗り替えられてしまう。
自分でもわかるくらい、自然と口元が緩んでいく。
僕だけを欲しがるがたまらなく愛おしくて。
ディルドのスイッチを切って、適当にベッドに投げ捨てた。