【呪術廻戦/五条悟R18】── 花冠の傍らで ──
第7章 「背伸びの先にある恋**」
「呪力でなんとかしてるのかと……」
「、僕をなんだと思ってるの」
頬を包んでいた手が、力なく私の肩に置かれた。
「反転術式を使って……その、何回もできるように、体力を回復させてるのかなって……っ」
「するわけないでしょ。どんな過酷な任務だよ」
「あのね、。あれは全部、僕の『地』なの。生身の、五条悟としての欲求。そこに呪術が介入する余地なんて一ミリもないんだけど」
先生は深いため息をつくと、不貞腐れたように唇を尖らせた。
「……先生は完璧だから。私、釣り合わないんじゃないかって、いつも不安で」
正直な気持ちを口にすると、先生は「ふーん」と短く返して、私の髪に指を絡めた。
ゆっくりと一本一本確かめるように、私の髪を掬い上げていく。
「じゃあ、そんなに不安なら」
「……?」
「僕が、ちゃんと教えてあげる」
「……先生が?」
「うん」
先生の指が、私の首筋をゆっくりとなぞる。
少しひんやりとした指先に、ビクッと肩が跳ねた。
「知りたくない?」
「えっと……っ」
首筋をなぞっていた指が、そのまま私の顎をぐっと持ち上げた。
強制的に、真っ直ぐ見つめ合わされる。
「僕が、どうされたら興奮するか……」
どくん、と心臓が跳ねた。
先生が興奮すること。
そんなの、知りたくないわけがない。
怖いのに、知りたい気持ちの方が勝ってしまう。
小さく頷くと、先生は満足そうに口角を上げた。
「……で? あとは、硝子に何を教わったの?」
(……!)
その瞬間、医務室でのやり取りが一気によみがえる。
硝子さんが私の耳元にそっと顔を寄せて囁いた、あのとんでもない言葉。
『あいつの性格上、これ言われたら間違いなく機嫌を良くする』と言い切った、最強のキラーフレーズ。