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【呪術廻戦/五条悟R18】── 花冠の傍らで ──

第7章 「背伸びの先にある恋**」


椅子から立ち上がって、ベッドの縁に座る硝子さんへそっと耳を寄せる。
消毒液と、タバコの少しビターな匂いが鼻をかすめた。


硝子さんは声を潜めて、私の耳元にひとことだけ落とした。


「――――――――」

「~~~~っ!?」



全身の血が一気に顔へ上っていくのがわかる。


(な、ななな、何を言ってるの硝子さん!?)


信じられないものを見るみたいに硝子さんを指さすと、硝子さんはケラケラ笑った。



「あいつの性格上、お前みたいに経験がない奴からそれ言われたら、間違いなく機嫌を良くする。ま、単純な男のプライドをくすぐってやれってこった」

「む、無理です! そんな破廉恥なこと、面と向かって絶対に言えません!」

「あっそ。じゃあ一生マグロでいれば?」

「ぐっ……!」



痛いところを突かれ、言葉に詰まる。


(一生、マグロ……)


その単語の破壊力は凄まじかった。
大学生たちのあの笑い声が、また頭の中によみがえる。


マグロのまま、愛想を尽かされるか。
恥ずかしくても、一歩踏み出すか。


究極の二択だ。
でも、もう答えは決まっている。



「……やります」

「おー、頑張れよー」



完全に他人事のトーンで適当に手を振る硝子さんに、深々と頭を下げた。


これで準備は整った。
斜め45度の角度。
魅惑の吐息。
そして、硝子さん直伝の究極のキラーフレーズ。


待っててください、先生! 今週末、絶対に先生をドキドキさせてみせますから……!
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