【呪術廻戦/五条悟R18】── 花冠の傍らで ──
第7章 「背伸びの先にある恋**」
(いつも先生がリードしてくれて、私されるがままで。あの時の声だって、変だったりしないかな……)
彼らの言葉が、一つ一つ自分に当てはまる気がする。
『僕のマンション来ない?』
さっきまであんなに嬉しかったその言葉が、今はとてつもなくプレッシャーに見える。
先生は特に何も言わないけれど。
密かに『下手で萎える』とか『面倒くさい』って思われていたら。
いつか呆れられて、隣の彼らみたいにあっさりと愛想を尽かされたら。
(……やだ。 そんなの、絶対に嫌だ)
想像しただけで泣きたくなる。
(なんとかしなきゃ。……今度の週末までに、先生をがっかりさせないくらいには……!)
ミルクティーを一気に飲み干し、ケーキを口に放り込んで、逃げるようにカフェを飛び出した。
♢
深夜0時。
自室のベッドの上で、掛け布団を頭まで被り、スマホ画面を睨みつけていた。
検索窓に打ち込んだ文字は、
『キス うまくする』
『可愛い声 出し方』
『えっち 変じゃない』
(……私、何やってるんだろう)
冷静な自分がツッコミを入れるけれど、カフェでの大学生たちの声がどうしても頭から離れない。
『絶望的にキスが下手で萎える』
『声が変なのって一番勃たない』
(うぅ……呆れられたくないよぅ……)
先生と一緒にいると幸せで。
でも、私なんかが隣にいていいのか、時々ひどく不安になる。
もし、ベッドの上でも『つまらない』『萎える』と思われていたら……?
(やるしかない。大人の女のテクニック、身につけなきゃ)
検索結果のトップに出てきた、ギラギラしたピンク色のサムネイルをタップする。
タイトルは『彼を夢中にさせる! 大人の愛されテクニック大全』。