【呪術廻戦/五条悟R18】── 花冠の傍らで ──
第1章 「香惑の宵**」
そして、顔だけをそっと覗かせ、
真っ赤に染まった頬のまま、じろりと睨む。
「……さいっっっっっっっってい……っ!!」
「ええっ!? 助けてあげたのに!? 治療だったんだけどなあ~」
「どこが治療ですかっ!! あんな……っ、あんなの……!」
声が裏返りながら、
言葉の最後が飲み込まれる。
「自分で“僕のを中に入れて”って言ったの、覚えてないの?」
「わああああっ!! 悟さんのばかあああああっ!!!」
叫びながら、再び布団に潜る。
その背中を見て、五条はくすくすと笑った。
「いや~……可愛かったなぁ、」
わざと独り言のようなトーンで続ける。
「“悟さんの、大きくて……硬くて、好き……”って。
あれはもう、男冥利に尽きるね」
「――――っ!?」
布団の中で、明らかにの動きが固まる。
「……それはっ! 言ってませんっっ!!」
ばっ!と布団をめくって顔を出し、真っ赤な顔で抗議する。
「勝手に盛らないでくださいっ!」
五条はおおげさに肩をすくめて見せた。
「えー? 僕の記憶の中では、バッチリ残ってるけどなぁ」
「嘘です!! 記憶改ざんですっっ!」
は怒ったように睨みつけ――
それから、少しだけ目元を細めて、じとっとした視線で五条を見た。
「……これって、……呪いのせいじゃなくて……その……あの漢方のせいなんじゃないですか?」
五条は人差し指を唇に当てながら、首をかしげる。
「え〜? 僕の六眼で確認したんだよ。 間違いないよ」
「うそ」
「ひど。信じてくれないの?」
はジトッとした目で五条を睨みつける。
「伏黒くんも飲んでるって言ってたけど……それも、嘘ですよね?」
五条はあっさり肩をすくめた。
そして、悪びれる様子もなくにこにこしながら言った。