【呪術廻戦/五条悟R18】── 花冠の傍らで ──
第5章 「2025誕生日記念短編 魔女は蒼に恋を包む」
「もしかして、嫉妬してくれてる?」
「っ、してません……っ!」
先生はにやりと笑った。
こっちが顔を背けても、指先がそっと追いかけてくる。
頬にふれて、ツン、ツンとつつかれる。
「素直になりなよー。かわいいんだからさ、そういうとこも」
目を逸らしても、もう無駄だとわかってる。
(そうですよ! やきもち焼いてましたよ!)
(だって……あんな綺麗な大人の女の人から、プレゼントもらったら……)
(そりゃ、“先生も、やっぱりああいう人の方がいいのかな”って……思うじゃん……)
恥ずかしくて、こんなこと、
とてもじゃないけど口には出せないけど……
先生はつついていた私の頬から指を離し、ふっと息を吐いた。
「あれは、プレゼントじゃないよ」
「え……?」
「僕が頼んで買ってきてもらったやつ。あの子の実家、が前に“食べたい”って言ってた、いちご大福作ってる和菓子屋なの。覚えてる?」
いちご大福?
頭の中で、過去の記憶を探る。
あ、そういえば……
いつだったっけ。
虎杖くんたちとテレビを見ていた時に紹介されてて、
「あのお店のいちご大福、食べてみたいんですけど、午前中には売り切れちゃうらしいんです」って、
先生に何気なく話した、それだけの会話。
任務帰りか何かの車内だったかもしれない。
あれ……覚えてたの?
「が言ってたでしょ? “食べたい”って」
(……うそ。じゃあ、わたしのために……?)
わたし、先生になんてことをしてしまったんだろう。
勝手に落ち込んで、勝手に嫉妬して、勝手に距離置いて……
(ん? でも……あの補助監督さん……)
(なんで、あんなに顔赤くしてたの?)
先生が包みを受け取ったとき、確かにあの人は頬を染めて何か言ってた。
あの表情、どう見ても“好き”のやつじゃなかった?
もやもやが再浮上しそうになった、そのとき――
「あの店のいちご大福のいちご、他のと比べて、やたらでかいからさ」
「だから、どこのいちご使ってるかって聞いたの。そしたら……」
「婚約者が栃木のいちご農家なんだって。その人が専用で栽培してるいちごなんだってさ」