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【呪術廻戦/五条悟R18】── 花冠の傍らで ──

第5章 「2025誕生日記念短編 魔女は蒼に恋を包む」


(“プレゼントは、わたしです”とか言われたら……)


その瞬間、体温が一気に上がるのを感じて、思わず口元を覆う。


(……え、言う? が? あのが……!?)


普段なら絶対にそういうことは言わない。
いや、でも。
あの子、妙なとこで素直になるし、頑張るときは突拍子ないことするし。
頭のどこかで“万が一ってことも……”と囁く自分がいる。


ベッドに何気なく視線をやる。
その脇にある引き出し。


(いや、今日は最初からするつもりだけど……)


ゆっくりと立ち上がって、ベッドサイドへ。
気づけば、自然と手が動いていた。
開いた引き出しの中には、あれ。
数を確認しながら、少しだけ考え込む。


(足りるかな……?)


実は、明日の午前中まで時間は空けてある。(※伊地知を脅して)
枚数をチェックし、取りやすい位置に並べ直す。
そして最後に、ベッドのシーツを引っ張って整えた。


(……あー、早く来て)





不意に、スマートフォンが震える音が聞こえた。
条件反射で画面を開く。
だが、表示されたのは伊地知からの連絡事項だった。

 

「ちがーう、お前じゃないんだってば……」

 

ソファに背を預け直しながら、通知画面を何度も開く。
だが、の名前は現れない。

 
が時間にルーズなタイプでないことは、僕自身がよく知っている。
だから、遅れるのはおかしい。
たとえサプライズの準備に手間取っているのだとしても、
“約束の時間”に遅れるような真似はしないはず。

 

「もういい、こっちからかけるか」

 

彼女の名前にタップしかけた――そのとき。
再度スマートフォンが震える。


画面に表れたのは、“”からのメッセージだった。
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