• テキストサイズ

【呪術廻戦/五条悟R18】── 花冠の傍らで ──

第5章 「2025誕生日記念短編 魔女は蒼に恋を包む」


***


高専内の社宅寮──
カーテンの閉じられた一室で、五条はソファに腰を沈め、スマートフォンの画面をじっと見つめていた。
部屋着に着替え、すでにくつろぐ準備はできている。
あとは、が来るのを待つだけ。


壁掛け時計を見ると、針はとうに約束の十九時を越えている。

 

「……遅いな」

 

そう呟いた言葉は静かな部屋に吸い込まれ、ただ時間だけがゆっくりと過ぎていく。
昨夜の彼女との電話が、ふと頭をよぎった。

 

『もし……時間が空いてたら……すこしだけ、お誕生日のお祝いしたいなって……』

 

メッセージで「おめでとう」と送られてきた後、思わず電話をかけ直したのは自分の方だった。
どこか緊張している気配。
言葉を選びながら話すその声音に、妙にくすぐられたのを覚えている。
 

(“すこしだけ”とか言いながら、めちゃくちゃ用意してたりして)

 
あり得る。
はそういう子だ。
恥ずかしがり屋で、おとなしくて。
でも、意外と頑張っちゃう。


(ケーキとか、手作りしてきそうだな)

(それで、“えっと……これ、プレゼントです……”とかもじもじしながら言うんでしょ)

(絶対可愛いじゃん)


頬が緩む。


(……いや、別に。プレゼントなんて、なくてもいいんだけどね)


スマホの画面を伏せながら、ひとつ息を吐いた。


(が来てくれて……一緒に話して、笑ってくれれば、なんでもいいんだけどさ)

(でも、プレゼントってなると……なんだろ)


部屋の天井を見上げながら、考えてみる。


(アクセサリー系? まぁ、ありえそう)

(まさかの……手編みのセーターとか?)


ぽつぽつと浮かぶ予想の数々をひと通り並べたあと、ふと頭に浮かんでしまったのは――
/ 319ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp