【呪術廻戦/五条悟R18】── 花冠の傍らで ──
第4章 「咲きて散る、時の花 後編**」
「ほら、ね? こんなに……なってるよ」
そう言って、その濡れた指を私の顔のすぐ前に突き出してきた。
「のここ、触れてほしくてうずうずしてるんじゃないの?」
ちょっと意地悪そうに笑ったかと思えば、その指をぺろっと、舌で舐め取った。
舌先がまるで“味わう”みたいに、じっくりとなぞっていく。
「……ん、甘い……」
その舌の動きが、いやらしくて、淫らで。
わざと見せつけるみたいに、私の目の前で繰り返される。
見ちゃだめ、と思ってるのに、目がそらせない。
「ねぇ、見てないで……言ってみて?」
唐突に囁かれた声に、びくっと肩が揺れる。
「こっちも、欲しいって……の口から、ちゃんと」
「っ……」
私は恥ずかしさのあまり、思わず手で顔を覆った。
(そ、そんなの……自分からなんて、言えるわけないよ……!)
すると、五条さんが不意にその手を掴む。
顔を隠していた手が、ぐっと引き剥がされる。
「……言えよ」
「このままじゃ……も辛いだろ?」
五条さんが、熱を孕んだ眼差しでこちらを覗き込む。
視線が絡むだけで、甘い吐息が漏れそうで。
(……この先、何が起きるか……わかってるのに)
(またあの奥まで、ぐちゃぐちゃにされて……)
(気持ちよすぎて、きっと……私、また変になっちゃう)
(こわい……逃げたいって思うのに――)
なのに、身体はもう……あの気持ちよさを待ってる。
心とは反対に、下腹部がきゅうっと疼いた。
(でも……体が……っ)
唇が勝手に開く。
「……っ、……て……ほし……いです」
蚊の鳴くような声で、ようやく絞り出すと、
「ん? 今なんて?」
前から、五条さんが首を傾ける。
「ごめん、聞こえないなぁ?」
背後からは、先生の声。
(うそ。絶対、聞こえてたもん)
先生は口元に手を当てて小さく笑っていて、
五条さんも肩を揺らして、くっくっと楽しそうにしていた。
「もう一回、ちゃんと言えよ?」
「は僕たちにどうされたい?」
わざとらしいほどに優しく、でもどこかで追い詰めるような声。
(……意地悪……)