第5章 それは瞬く星のように
……でも、
『この手はヒーローを助けるために差し伸ばされた手です』
『じゃあ、俺が白失さんの分まであなたのことを信じます』
『白失さんはここにいていいんです』
『あなたは優しい人です』
暗い夜空に瞬く星のように、ホークスの言葉が脳裏に浮かんでくる。
ホークスに出会って、私の胸の奥は真っ黒ではなくなった。
私は、私を信じてくれた彼に報いたい。
私は、ホークスを
助けたい……!
かつてホークスから貰った羽根を握り締める。
お願いです
勇気をください
意気地なしで臆病な私に
どうか勇気を……!!
「確かにホークスは敵を殺しました。でもそれは被害の拡大を抑えるためやむを得なかったことです。あの戦いで多くのヒーローが命を落としました。あの敵を止めなければ、もっと被害が拡大していたと思われます」
「それは推測に過ぎない話だろう!」
「ホークスは背中を焼かれながらも一番被害が少なくなるように動きました。満身創痍の身体で、です」
助けが来なければ命を落としていたと言われるほどの怪我を負っても戦い続けた。
それはひとえに彼ら市民を守るためだ。