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You are Mine【怪獣8号:保科宗四郎】

第15章 副隊長、基地が大変です


宗四郎はどこに…。


「6式っ……っ!」


ビルから飛び降りながら叫ぶ彼を見上げた。


「宗四郎ーーーっ!!!」


何かに驚いた彼はそのまま怪獣の拳によって吹っ飛ばされ、廃れた建物を次々と突き破っていく。


心配ですぐに駆けつけたいが、怪獣を見据え銃剣を構えた。

鼻血が吹き出し、私もそろそろオーバーヒートのようだ。

だけど…この一発は必ず当てる!


限界まで貯めた力をトリガーを引いて解き放った。


「当たれぇえええ!!」


銃弾は怪獣の太腿を突き破り片足を落とした。

やっぱりダメだったか…でも一瞬でも動きは止められたはずだ。


肩で息をしながら片膝をつく。

やばい…戦力がどんどん下がっていくのを感じる。


っ!シールド全解!

尻尾で攻撃とか聞いてないんですけど!


横から飛んできた尻尾は私を彼とは反対方向に吹き飛ばした。


「凉ちゃん!副隊長!」


このちゃんの声が聞こえる。


すぐに受け身を取りながら建物を突き破っていく。


「ヴッ、ア゙ア゙ッ!!……んぅ、はあっ、はあっ…。」


背中を壁に打ち付け息苦しさを感じ、すぐに呼吸を整える。

そして、すぐに立ち上がり怪獣の元へ急ぐ。


このちゃんが何度も副隊長と呼ぶ声が聞こえる。

お願い、無事でいて…。


すぐに彼の声が聞こえて、胸を撫で下ろした。


どうやら怪獣は建物を破壊しながら、宗四郎の方へ向かっているようだ。

急がなきゃ。


宗四郎が攻撃を再開したようだ。


「その武器では俺を倒せない。」


余獣が彼に向かって飛んでいる。

すぐに駆けつけたが間に合わず、宗四郎を受け止めながら地面を転がった。


「ガキの頃から耳タコやっちゅうねんっ!」


すぐに立ち上がった私たちはまた駆け出す。

だが私は踵を返し怪獣に向かっていく。


高く跳び上がって額と思われるところに銃剣を突き刺した。


「あの武器で何度も斬られたのは、どこのどいつよ。あの人は…倒せないとしても、絶対にここを守り切るから。」


あんまり私を怒らせないでくれるかな。

戦闘狂が顔を出しちゃう。

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