第15章 副隊長、基地が大変です
銃剣を怪獣の肩に刺して、拳に力を込め思いっきり顔を殴った。
ぐりんッと回る首。
刺した銃剣の上に跳び乗りそこからまた跳んで、身体を回転させながら頭に踵を振り落とした。
「凉、ヤケなっとるで!」
あ、つい…銃が当たらないと手や足が出てしまう。
すぐに銃剣を引き抜きながら肩から降り、空中で銃を撃ちまくる。
半分以上当たっていない。
なんで私はこんなに下手なんだろう。
怪獣から距離を取った宗四郎がいきなり膝をつき、ぽたぽたと血を垂らす。
オーバーヒート…これ以上彼を戦わせるのは…。
だが私もそろそろ限界を迎えるだろう。
どうする…駆動限界までに倒せるとは思えない。
私たちがこいつを殺らなければ、みんなが危ない。
地面に着地しまた高く跳び銃剣を構える。
拳が飛んできて避けようとしたが空中で身動きを取れず、身体を守るように両腕を前に出した。
受け身を取りながら地面を転がり顔を上げると、余獣が飛んできたので急いで後方へ下がりながら、次々と自爆していく余獣を避ける。