第15章 副隊長、基地が大変です
「アレは普通の隊員には手に負えん。恐らく9号も、近しい力を持ってる。せやから…僕がやらなあかん。」
かっこいいな…私では歯が立たなかった9号に彼は、市民の為、私たち隊員の為に1人で立ち向かおうとしている。
私ももっと力をつけなきゃ。
日比野さんに背を向け、私の方に向かってくる彼に日比野さんは声をかけた。
「戦力になれるよう、頑張ります。」
少し笑うと彼は調子に乗るなと日比野さんの首を絞める。
宗四郎の腕であんなことをされたら、首が折れてしまいそう…。
解放された日比野さんは床に這いつくばり、失礼しますと入り口に手を伸ばしている。
「けどまあ…1%くらいは期待しといたる。」
彼はずっと日比野さんを気にしていたもんな。
その人、宗四郎より強いよ…。
「僕らは庁舎に戻る。もう寝ろよ。」
了!と答えた日比野さんにおやすみなさいと声をかけると返してくれて、そのままトレーニングルームを後にした。