第14章 副隊長、許しません
人型怪獣!?
キノコのような頭をした人型の怪獣が指先から何かを放ち、横たわるレノくんに撃っている。
すぐに専用武器の銃剣で撃っていく。
私に気付いた怪獣はこちらに人差し指を向けた。
あれは…試験の時にキコルちゃんの前に現れた怪獣だろうか。
怪獣に向かって走りながら何発も撃つが、掠っているだけのようだ。
「レノくん!!」
私があの怪獣から離れたらまたレノくんや少し離れたところにいる古橋くんを攻撃するだろう。
だからと言って私が近付いたら2人が危ない。
仕方ない…。
銃剣を怪獣の腕に投げつけながらレノくんを庇うように覆い被さった。
「古橋くん!逃げて!!」
ボトッ…と怪獣の腕が地面に落ちる。
銃剣で切り落とせたようだが、またすぐに修復するだろう。
離れなければ…。
レノくんを抱えようとした時、背中に猛烈な痛みが走った。
撃たれた…やばい、このままだと…。
でも、怪獣の意識が私に向いているなら、古橋くんは逃げれるだろう。
この怪獣、強すぎる…私じゃ到底敵わない。
痛い…痛い。
さっきレノくんにしていたように何発も撃ち込まれる。
レノくんはこれ程の痛みを…。
すぐに止血をするが追いつかない。
「ヴッ…レノくん、止血して…ア゙ッ!」
こいつ、心臓を狙って来ない。
甚振って殺す気か?
撃ち込まれていたものが止み、顔を上げる。
怪獣は私の背にいる為わからないが古橋くんの様子を見るに、次は古橋くんを狙っているようだ。