第13章 副隊長、私はもう要りませんか?
服を脱いでいると僕が脱がせたいと言い出したので、大人しく脱がされた。
何気なく下を向いたらビンビンでびっくりした。
私の視線に気付いた彼は気にせんでぇと手で隠す。
「好きな子の裸見たらこうなってまうねん!なんもせぇへんから、許してや!」
このちゃんのことも好きだからそうなったのかな。
いつまでも根に持つうざい女だなぁと彼にバレないように笑った。
髪や身体を洗い湯船に浸かっていると後ろにいる彼が、めっちゃギューってしたいと呟く。
ゆっくり背中を彼に預けた。
「ふふっ、好きや、ありがとう。」
手は勝手に繋ぐくせにハグとかは聞いてくるのはなんなの。
心臓痛い…。
「凉ドキドキしてへん?めっちゃ伝わってくる…。」
好きなんだから当たり前だろう。
彼は嬉しそうに笑う。
お風呂から上がるとそのまま寝室に連れていかれて、パジャマを着せられる。
「寝る?もうちょい起きてるか?」
ベッドの片側に潜り込んで目を閉じる。
彼も入ってくる気配がして目を開けると目の前に大好きな顔があって、真ん中を向いて横になったのを後悔した。
いきなりあかん!と叫んだので驚いて彼を見ると目を開いていて、じっと見つめてくる。
「ちゅーしたい…。」
眉を下げて懇願するように見つめてくるので、背中を向けた。
さすがにちゅーはあかんかぁと残念そうに呟く。
「ごめん、もう言わんから…。」
背中に何かが当たる。
恐らく彼の額だろう。
彼は好きやと呟くともう何も言わなくなった。
少し経ち、寝たようなので私も寝ようと目を閉じる。
「好き…。」
「僕も好き。」
っ!
起きてた!恥ずかしい…。
彼に出会って好きになってもらえて、付き合って同棲までして…一度死んだ私を生き返らせてくれた。
これからまたそんな奇跡が何度訪れるのだろう。