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You are Mine【怪獣8号:保科宗四郎】

第13章 副隊長、私はもう要りませんか?


ボーッとテレビを見ていれば、たまにキッチンから話しかけられる。


「凉〜、後で一緒に風呂入らへん?大丈夫や、嫌がることはせぇへん!」


話しかけられても私が反応することがないのはわかっているくせに。

さすがに仕事のことで話しかけられれば答えている。

だけど、プライベートでは特に話したいとも思わない。


なんか、子供みたいだな。

嫌なことされたら、口聞かなくなるとか。

それでも許すことは出来ないのだ。


こんな私といて楽しくないだろうに…どうしていなくならせてくれないんだろう。


出来たでーとテーブルにお皿を運んでくる。

どうやら、クリームシチューのようだ。


「いただきます。」


「おん!めっちゃ食ってな!いっぱい作ったん!」


彼の声は弾んでいて楽しそうだ。


彼が作る料理はどれも美味しくて、胃袋を捕まれてしまっている。

これも離れられない要因だろうか。

まあ一番の理由は…彼を愛しているから、だろう。


先に食べ終わった彼が、私をニコニコしながら見ている。

食べにくいと思いつつも平らげご馳走様と言いながら、お皿を持って立ち上がる。


「あっ、ええ、ええ!僕がやるから座っててええんねんで。」


これも毎回のやりとり。


恐らく彼は片付けを終わらせてお風呂を沸かしに行った。


後ろから肩をちょんちょんとされ驚いたが、振り返ることもせずただテレビを眺める。


「ちょっと抱きしめてええ?凉に触れたい。」


さっきは手も繋いだし、今だって肩に触れたじゃないか。


何も答えずにいると恐る恐る腕が回ってくる。

あまり触れないようにしているようだ。

触れたいと言っていたくせに…。


少しの間、腕の中に閉じ込めるとありがとうと言って私の隣に座った。


「僕な、凉のことめっちゃ好きやん?市川に嫉妬してもうたん、凉は僕のやのに横取りしやがってーて思てたん。」


重いよなと笑った彼は風呂入ろと私の手を引く。


嫉妬したとしても、していいことと悪いことがあるでしょ。

あんなメッセージ一つで他の子として好きだって言って…。

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