第12章 副隊長、さようなら
胸は痛いが受け入れようと思い、そのまま基地に戻った。
このちゃんにどことなく聞いてみようと思い、オペレーションルームに来たのだが、このちゃんが誰かと話している。
「知りませんよ……連絡つかないって…副隊長なにかしたんですか?…私も連絡してみますから、あなたはそのまま探しててください。」
副隊長?
彼と話しているの?てか、私のこと?
私を探しているの?
話しが終わったのかこのちゃんは静かになり、スマホを弄り出す。
恐らく私にかけているのだろう、電源を切っているから繋がるわけもない。
私がここにいることに気付いてないのか…。
このちゃん…と彼女に話しかけると、めちゃくちゃ驚いている。
すぐに副隊長に連絡しようとするので、慌てて止めた。
「ここにいることは言わないで欲しい。」
「でも…副隊長、すごく心配してて、今も必死で探してるんだよ?」
彼がなんでそんなことをするのかわからない。
何かあったの?と問われるが、当の本人を目の前して言えるわけもなく…朝方話してた?と私から聞いてみた。
あ、うん…と歯切れが悪い。
そうだよね、浮気してたんだから、そりゃあ言い難いよね。
「そっか…ありがとう。私のことは言わないでね。」
オペレーションルームを後にして仮眠室へ向かう。
寝れる気はしないが少し休んで訓練でもしようかなと思った。
通信機がうるさい。
私用で使わないで欲しい。
これじゃあ寝れないと思い、諦めてトレーニングルームに向かう。
どれくらいか筋トレをしていると通信機が静かになったので、シャワーで汗を流してからまた仮眠室に戻った。