第12章 副隊長、さようなら
ネットカフェに来てシャワーを浴びご飯を食べてから、少し漫画を読んでいた。
するとスマホが着信を知らせる。
やばい、マナーモードにしてなかった。
一度電話を切り急いでカウンターへ向かう。
通話の場所は決まっている。
いや、出なくていいか?
…と思ったが未だにかかってきている。
「凉、どこおるん?はよ帰ってきて…めっちゃする気でおったんに、君はしたくないん?」
今はしたくないかな…というか私返事してないし、別れようって言った。
何がしたいのかわからない。
私のこともう好きじゃないくせに。
「気分やないんやったら、なんもせぇへんから…帰ってきてや。」
「帰りません。別れるって言ったんですから、もうそこには帰りませんよ。」
「それ、ほんまに言うてるん?最近してへんかったから、不貞腐れてるだけやないんか?」
何を言ってるんだ、この人は。
「ええから、一旦帰ってきぃ。ちゃんと話そうや。」
確かに一方的に別れたいと言うだけじゃダメか。
帰ると言って電話を切り、荷物を持ってネットカフェを出た。
だがやっぱり帰りたくなくなってしまい、帰らないとメッセージを送ってスマホの電源を落とした。
このちゃんに触れた手で触られたくないし、他の人を抱いた後に抱かれるのも嫌だ。
そもそも、あっちは別れたいって思ってるはずだし、このまま終わってしまってもいいんじゃないだろうか。