第11章 副隊長、レノくんがごめんなさい
出勤してすぐにレノくんを副隊長室に呼んだ。
「今回はお咎めなし。でも、次あのようなことがあったら、何らかの処分があると思いなさい。……宗四郎を傷付けたこと、一生許さないから。」
謝るレノくんを見て、本当にわかっているんだろうかと思う。
まあここまで言えば大丈夫だろうか…。
「凉怖がっとったやろ、なんで好きな子にあないなこと出来るんや?」
僕が言えることやないけど…と目を逸らした宗四郎。
「怖がってましたっけ?善がってるようにしか見えませんでした。」
宗四郎に見られたくないのと気持ちいいのとで、抵抗という抵抗が出来ていなかった。
すぐに露わになった赤紫に見られて顔を逸らした。
「は?凉?その反応なんや?嫌やったんちゃうんか?」
「嫌だったよ!でも、宗四郎以外に触られて気持ちよくなってるの見られたくなかったから…。」
「ん?なんで僕に見られる思っとったんや?」
俯いているとレノくんが扉の前でしていたことを話す。
それを聞いて宗四郎は溜め息をつきながら頭を抱え、アホちゃうと呟いた。
「物音聞こえた気ぃしたんよな、でも気のせいや思て…ほんまごめん、すぐ行けばよかった。これからは絶対君を助けるから。」
その言葉にきゅんとしてしまって、何もかもどうでもよくなりそうだった。
ありがとうと宗四郎に返してレノくんに向き直る。
「わかったなら早く戻って準備しなさい。」
了と言って出ていったレノくんを見送り、宗四郎も準備をすると出ていった。
私も早く作業を終わらせて行こう。