第2章 episode2
トイレの鏡で服装を整えて、もう一本タバコを吸ってから両頬を叩いて気合を入れ、席に戻る。
「遅せぇよクソしてたんか」
『なっ?!さっき喫煙所いましたよね?!』
さっきまで私を欲望任せに弄んだ爆豪先輩は、いつもの先輩に戻っていてなんだか調子が狂う。
ぷりぷりしながら席に座ると前にいるホークスが自分の胸元をトントンと叩き、私を指さした。
『…?』
…まさかっ!
目線を自分の谷間にやるとチューブトップから少し赤くなっているそれが見えて急いでトレーナーのジッパーを上まで上げた。
それが自分が付けた印では無いことが分かっているはずだが、余裕そうにしているのをみて何故がイラッとした。
「…」
『ひっ!!!』
「やめろよお前。俺はお化けじゃねぇ。」
『す、すみません…』
突然相澤先生に声をかけられてとんでもない声が出てしまった。
ビールジョッキを片手に私の隣に座る相澤先生。なんだか目が据わっていて…私を見る目がとっても色っぽい。
「お前、いくつになった。」
『21です。』
「そーか。こうしてお前たちと酒が飲める日が来るなんて感慨深いな。緑谷はいつも学校で一緒だが、お前たちの活動は色々見てる。」
先輩方やは私を見ながらうんうんと1人頷き、ビールを喉に流す。
先生酔ってるのかな…?お酒飲むとスラスラと熱いことを語るタイプ…?
「相澤先生?だ、大丈夫ですか?」
あたふたしている緑谷先輩なんて気にもとめずに「大丈夫だ。俺は酒には飲まれない。」と言っているけど…。