第2章 episode2
「そーいえば!!!」
なんてわざとらしく大きな声を出してホークスが立ち上がったかと思えば
「、俺の上着持ってきてくれた?」
『へっ?!』
「「「「え?」」」」
全員の視線が私に来る…。こいつ…。
『も、持ってきましたけど!あの別に!変な意味ないですからねっ!』
「ハハッ」
相澤先生を前にあたふたしている私を見てケラケラと楽しそうに笑っているホークスにおしぼりを投げつけた。
「…なんだ、ホークスと付き合ってるのか?」
『はっ?!ち、違いますよ!』
「別に隠さな…『違います!私はっ…』
あーやば。私今何を言おうとした?
相澤先生。
私とホークスがセフレだって知ったらあなたは嫉妬してくれますか?
このパーカーのファスナーを下ろして、爆豪先輩がさっきつけた跡をみたら嫉妬してくれますか?
嫉妬…?
嫉妬なんて先生がするはずない。
だって私たちはただの元担任と元教え子。それ以上でもなければそれ以下でもない。
分かりきった関係。
もしかしたら…なんて淡い期待を抱いた自分に嫌気がさして目の前にあったお酒をぐびぐびと飲み干した。