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あの日あなたに恋をした【怪獣8号:保科宗四郎】

第5章 嫉妬


仕方ないと頭ではわかっているのに...私を置いて他の女の人のところに駆け付けるのが、すごく嫌だ。


泣きそうになりながら、寮までの道を辿る。


寮について静かに布団に潜り目を閉じるが、眠れるはずもなかった。


目を閉じて少し経った頃、スマホが震えて光る。
見てみると、《戻ったんか?》というメッセージがきていた。

そのままそのメッセージを開かずにスマホを置いて、また目を閉じた。


わかっている、彼を責めるべきではないと、仕方がないことなのだと。
それでも嫌だった、彼を愛しているから...。


昨日の小此木さんも、しなくてもいい確認をわざわざしたのだ。
小此木さんに直接、緊急だったのか聞いた。緊急ではなかった。

緊急ではなくても行かなければならない、私もそれはわかっているのに......。


これ以上、嫌な感情を抱く私でいるのが嫌で、そのまま眠ってしまおうと考えるのをやめた。


朝になり、食堂でご飯を食べていると声をかけられる。


「おはよう。」


みんなで立ち上がり敬礼をしながらおはようございますと答える。

声をかけてきたのはもちろん副隊長だ。
正直、すごく気まずい。返信をしていないから...。


どうやら、他にも空いている席を見つけたようなので、そちらに行こうとするとみんなが引き止めて、私の隣を空け、そこに座らせる。

やめてくれ......。


大丈夫、今は副隊長として接してくれるだろう。


思った通り、メッセージを無視していることには振れられずに朝食の時間が終わった。

食べてる間も私からは話しかけずに、返答も素っ気なくなってしまっていた。

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