第5章 嫉妬
何も答えずにお腹を吸って、赤い痕をつけた。
「そんな吸い方やと、すぐ消えてまうで?」
挑発されたので、腰を抱きしめながら、今度はもっと強く吸った。
すると先程よりも濃く痕が残る。
それを何回も繰り返していると、つけすぎやろと笑われた。
だが、嬉しそうだった。
宗四郎さんのお腹が赤く染まったのに満足して、服をそのままもっと上に捲る。
「男の人もここ、気持ちいいんですか?」
揉めそうなくらいある胸筋の先端を指でつついた。
「開発すれば気持ちええんやないか?ここはまだ誰にも開発されてへんで。するか?」
"ここは"?
他にどこかされたんだろうか?
笑う彼を見ながら少しモヤッとする。
他の女の人は抱いてきたのに、私のことは抱く気がないことを思い出してしまった。
正直、経験がないから怖いけど、宗四郎さんに抱かれてみたい...。
「やり方がわからないです...。」
開発と言ってもどうすればいいのかわからない。
最初から普通に触ってもいいのだろうか?
すると彼はスマホを取り出して何かを打ち込む。
焦らすように乳首の周りを撫でるよう言われた。
調べてくれたんだろうか。
そこまでしてくれるとは...。
ゆっくりと優しく撫でてみたが、当たり前のように反応がない。
そのまま撫で続けていると、指が乳首に触れてしまった。
「っ...。」
え?今反応した?
微かに身体が震えて声が聞こえたような気がした。
軽く触れるように撫でてみる。
また僅かに身体が震えて手首を掴まれた。
「これ、やばいかもしれん...。」
私の手首を掴んでいない方の手で口元を隠し、顔を逸らしてそう言う彼の耳は赤くなっていた。
感じてる?可愛い...。
調子に乗った私は、手首を掴まれている為、ソファの上で膝立ちをして少し硬くなった先端を口に含んだ。
「んっ、やめいっ!」
彼が後ろに下がったおかげで、私の唇は彼の胸から離れる。
「すみません...嫌でしたか?」
「嫌というか......恥ずいやんか......。」
いつもの宗四郎さんからは想像もつかないくらい歯切れが悪い。
手で顔を隠しているが、隙間から覗く頬は赤くなっていた。
めちゃくちゃレアだ。
もう少し触りたかったが、今日は諦めた。