第5章 嫉妬
しばらく動けずに蹲っていたが宗四郎さんが戻ってくる気配がなかった為、重い身体を起こし涙を拭ってから、涙や下着を湿らせた愛液で汚れた机をティッシュで拭き、先程彼が指差した扉に向かう。
さすがに服を戻す気力もなかったので、部屋に戻るのは諦めた。
扉を開けると、6畳程の部屋にベッドや机があり、部屋の中にも1つ扉があった。
そこの扉を確認する余裕はないのでベッドに倒れ込む。
宗四郎さんの匂いがする。
ここで寝てるんだ...。
いつも彼が使っているであろう枕を抱きしめた。
「好き......宗四郎さん好き。」
本人に言うことが出来ない言葉を枕にぶつける。
明日、謝らなきゃ...。
先程ずっとタメ口になっていたことを思い出す。
「私と一緒にいるのにどうして小此木さんのとこ行ったの......。」
思ってもしょうがないことを言葉にして吐き出した。
どんどん欲張りになっている自分にも嫌気が差した。
もし彼が戻ってきても寝れるようにベッドの端に寄り、涙を流しながら枕を抱いたまま眠りについた。