第5章 嫉妬
3日程経ち、寮に戻ってもいいと言われたので、寮の部屋に戻ってくると誰もいなかった。
それもそうだ、今は訓練の時間だろう。
今日から普通にお風呂に入ってもいいと言っていたので、荷物を置き着替えを持ってまた医療棟に戻った。
寮の大浴場はまだ解放される時間ではないので、医療棟のシャワー室を使ってもいいと言ってくれていたのだ。
全身洗えてすっきりして髪を乾かしていると、とあることに気付いた。
首元が虫に刺されたように赤くなっていた。
あの時の……。
痕つけられた…。
確かに首にキスをされた時、チクッとしていた。
3日も経つのに…どんだけ強く吸われたのか……。
しかも、どうして今まで気付かなかったんだろう。
先生や看護師さんは気付いていたに違いない…。
髪を乾かし終わり服を着ていて、首まで隠れる黒いインナーを持って来ればよかったと後悔した。
タオルを首に巻き急いで部屋に戻った。
軽く片付けて黒いインナーに着替え防衛隊の服を羽織る。
鏡で見てみると、あの人がつけた痕は隠れていた。
私も少し訓練に混ざろうかと思いみんなを探しにいく。
トレーニングルームにはいなかったので、演習場だろうか。
演習場だと私は邪魔になってしまうかも…。
寮に戻ってもいいとは言われたが、あまり激しく動くとまだ傷口が痛む。