第17章 宗四郎
「どうする?食うていくか、作るか。まっ、寄りたいとこはあるんやけど。」
そういえば、私の荷物はどうなるんだろう。
ふと思い出し気になって、彼の言葉を無視して聞いてしまった。
もう送ってもらっているらしい。
よかった…。
「あ、ごめん…もしよければ、私が作るけど…。」
「じゃあ、一緒に作ろや!スーパー寄ってくでー!」
手を引かれ、スーパーで買い物をし、ケーキ屋さんに寄って帰ってきた。
すぐにキッチンに立って準備をする。
ゆっくりする時間を多くしたいので、簡単に出来るキーマカレーにした。
野菜をみじん切りにして炒めてひき肉を加えてまた炒める。
水を入れてひと煮立ちさせてからカレー粉を入れた。
カレーを煮詰めながら、沸かしていたお湯に卵を入れてポーチドエッグを作り盛り付けて、宗四郎さんが作ってくれたサラダと一緒にテーブルに運んだ。
「やっばい!ほんまに美影、料理上手いな!」
「簡単なものだから上手いとかは関係ないけど…ありがとう!」
さすがに残らないよね?
残らないように量を調節したつもりだけど…。
残ったらいつ食べれるかわからない。
残った卵は明日の朝食べるから大丈夫だろう。
美味い美味いと笑顔で食べてくれる彼を見ながら、私も笑顔になり食べ始める。
食べ終わると、宗四郎さんが片付けをしてくれた。