第16章 10号
そのままアラームが鳴るまで黙っていると、鳴ったらすぐ止める為に腕を離したので、彼の身体の横に手をついて上半身を上げる。
「シャワー浴びさせてもらったよ。シャンプーとかも使った。」
「ん〜……一緒に浴びたかったんやけど…。」
まだボーッとしているようだ。
手と足を私に巻き付けて抱きついてくる。
え…なんかあたってるんだけども…。
硬いモノをグリグリと押し付けてくる。
「はぁっ、あっ…きもちえ……んっ、んぅ…あかん、イくっ…!」
え?待って、何言ってるの?
私に押し付けながら腰をピクピクと震わせると、いつもよりも大きく喘ぎながら果てて、だらんと手足を脱力させた。
荒く息をする彼の顔を見る。
お、起きてるんだよね…?
「宗四郎さん?」
「……まだ寝とる。……あっ!見やんといてやぁ…。」
顔を背ける彼を見てズボンと一緒に下着も下げて確認する。
最悪やと腕で目元を隠しながら呟いている。
寝惚けてしてたの?
頭の中に?がいっぱい浮かぶ。
いつもの彼を知っているので、あのくらいの刺激で達するなんて思わなかった。
「泣きたい……ほんまごめん。夢で君とセックスしとって…夢か現実かわからんくなってた……。」
「……ふふっ、ごめんね、昨日我慢させちゃったからだよね?」
耳まで真っ赤になっている彼を見て、愛しさが込み上げて笑ってしまった。
笑わんといてやぁと震えた声を出すので、本当に泣いてるのか心配になって、目元を覆っている腕を退かして確認する。
見やんで!とすぐにまた隠されたが…。