第13章 指輪
「やだ…やだ、嫌いにならないで…ごめんなさい……すき、すきなの…ずっと一緒にいたいの。激しいえっちもちゃんとするから、離さないで…。」
結局、彼に甘えるように縋ってしまう。
「激しいと気持ちよすぎて怖くなっちゃうの。ごめんなさい、もうしたくないなんて言わないから…ずっと私だけとして…。」
「あかん…可愛すぎやろ……離さへん言うたやん?ちょっと虐めすぎてもうたな、堪忍や。好きやで、ほんまに愛しとう…。」
え?虐め…え?
挨拶は?これからのことは?と聞けば、そんなんしいひんよと首を傾げた。
セックス拒否られたから虐めてもうたと笑う彼にバカバカと言いながら胸を叩いた。
「ほんまごめんて。……で?してくれるん?」
そう言ってお腹に硬くて熱いモノを押し付けてくる。
「許さないっ!しないっ!Red!Red!!」
これはさすがに怒ってもいいよね?
酷過ぎるよ。
「えー僕ずっと勃ってたんやで?気付かんかったん?なんも怖くないからしようやぁ。」
離れようとする私の腰を掴んでお尻に押し付けてくる。
「怖かった!!宗四郎さんに別れようって言われるんじゃないかってっ!……うぅ、ばかぁ…ひっ、うぅ…。」
泣きたくないのに、次から次へと涙が零れてきて、嗚咽を漏らしながら泣いてしまう私を起き上がらせて、胡座をかいた自身の足の上に座らせて抱きしめてくる。
肩に顎を乗せて耳たぶを食んでくる彼に反応して身体が動いた。
「あぁ、泣かんでー。もう虐めたりせぇへんから、な?ほんまにごめんて、許してや。いっぱい愛したるから、なぁ…しようや。僕、君が欲しいねん。もっと甘えてや、僕のこと欲しがってや。」
結局私は、この甘い言葉に絆されてしまうのだ。
だって、大好きだから。5年前からずっと…。