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あの日あなたに恋をした【怪獣8号:保科宗四郎】

第12章 識別怪獣兵器10


その後、小此木さんと少し話し、私はもう第1に戻らないといけない。

小此木さんは何も聞かなかったことにしてくれたらしい。
ただ、お疲れ様ですとだけ言ってくれた。


亜白隊長に戻ると挨拶をしてから外に出た。


「美影、好きやで。もう不安にさせへんから。」


「うん、私も不安にさせない。好き…。」


彼の肩に頭を預け擦り寄れば、背中に手を回して抱きしめてくれる。


顔を上げて頬に口付けすると、親指と人差し指で顎を掴んで上げられ、唇が触れる。

唇を舐められれば簡単に隙間を作って、彼の舌を受け入れてしまう。

舌を激しく絡められ、酸素が薄くなる程に翻弄された。


ここでこんなキス…彼が欲しくてたまらなくなる。
でもその欲を抑えて、身体を離した。


おでこにちょんと触れれば、なんやと笑ってお返しされた。
首がぐわんと仰け反ったので強すぎると思うが…。


またねと言って基地から出ようとすれば、腕を掴まれ引き戻される。


「もっかいちゅーさせてや。」


そう言うや否や、すぐに舌が絡んで、苦しい程に抱きしめられた。


第6に行く時一緒に行くなら、またすぐ会えるのに…。


ゆっくりと名残惜しそうに唇が離れる。


「一瞬だけ頼む。ほんまに一瞬やから。」


なんのことかと思い首を傾げれば、抱きしめている手を片手だけ離して、胸を揉まれた。

こんなとこで何をするのだ。

すぐに振り払おうとしたが、ありがとうと言って額にキスをし身体が離れた。


今度こそ本当に立川基地を後にした。

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