• テキストサイズ

あの日あなたに恋をした【怪獣8号:保科宗四郎】

第6章 慰労会


先輩は尻餅をつき、私はあの時のことを思い出し、恐怖で固まってしまう。

私たちに気付いた彼はまた遅くまでやっていたのかと言う。
それに先輩は副隊長こそ…と返す。


「あぁ、8号対策や。次遭遇したら一発でぶった斬れるようにな。」


刀を強く握り見えた瞳は、野心を宿していた。

それに先輩は声にならない悲鳴を上げ、震え上がっている。


宗四郎さんはそのまま恐ろしい言葉を続けていく。


「そもそも美影が邪魔しとらんくて、5式やのうて6式使ってたら、核ごと八つ裂きに出来たわ。」


「「ぎゃああああ!!」」


八つ裂きにされる先輩を想像し、2人でワナワナしながら悲鳴を上げた。

ビビりすぎやろと言われてしまった。


すぐに真面目な顔になった宗四郎さんは、普通の隊員の手には負えないという。


「恐らく9号も近しい力を持ってる。せやから、僕がやらなあかん。」


彼が副隊長として、どれだけの覚悟を持って戦っているのか、示された気がした。


いやでも…8号は私の大切な人って言ったの忘れてません?


「いくら僕の大切な人が嫌や言うても、怪獣は倒す。」


視線が交わる。

8号の正体を言えない以上、仕方がない。
先輩には上手くやってもらわねば…。

/ 591ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp