第6章 慰労会
2人が離れた後、私の方に振り返り頭を撫でる。
「ほんまは何されたん?なんか言われたん?」
2人のことはお咎めなしにするから、教えてくれと言う。
出雲くんに言われたことをボソッと呟いた。
「ほぉん?忘れろ言うたのに、ええ度胸やないか。」
今にも出雲くんのところに行き、殴りかかりそうだったので、必死に宥める。
私のイくところを見せなければよかったと後悔している。
でも本当はもっとエロいと言って、今度は宗四郎さんが私を赤くさせた。
「ははっ、可愛ええなあ。」
八重歯を見せて笑っているので、機嫌が直ったのだろうと思い、胸を撫で下ろした。
満足したのか、まだ仕事が残っていると言っていなくなってしまった。
なので私もまたスピンバイクを漕ぎ始める。
それから、どのくらいか筋トレをしてキコルちゃんにそろそろご飯を食べに行こうと誘われた為、切り上げて食堂に向かった。
食堂につくと、先に終わらせていた同期の子がいたので、2人でそこの席に行きご飯を食べて、みんなで大浴場へ行く。
身体を洗ってお湯に浸かれば、一気に疲れが流れていく気がした。
キコルちゃんに前より堂々といちゃついている為、何かあったのかと聞かれたので、告白したと白状した。
「え、じゃあ付き合ってるってこと?」
首を横に振り薄く笑みを浮かべる。
「まだ待ってくれって言われた。」
キコルちゃんはいつまで待たせるのよとボヤいているが、私は嬉しかった。
今までは付き合うことも出来ないのだろうと思っていたが、いつかは彼の恋人になれるとわかったのだ。
嬉しくないはずがない。